日食と月食の違いや見え方の種類とは?日本で観測可能な日程や魅力

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日食や月食という言葉を聞いたことがある方は多いことでしょう。小~中学生の頃、理科の授業で習ったり、日食用メガネを作って実際観測した経験はありませんか?

天文現象としてニュースに取り上げられと、観測が楽しみになりますよね。ところで、これらの現象の違いや仕組みについてお子さんに説明するとなると、理解しきれていないこともあるかもしれません。

この記事では、日食と月食の違いについて、太陽・地球・月それぞれの位置関係や発生条件、見え方の種類などを整理するとともに、次回の国内観測予定についてもご紹介いたします。

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日食と月食の違いと見え方の種類とは?

日食と月食はどちらも太陽、地球、月の位置関係によって発生します。その配置が異なるために、起こる現象に違いが生じることになります。

日食について

日食は太陽に関する現象のため、直接肉眼で観察することは避けましょう専用のフィルター・メガネを使用するなど、準備して観測するようにしましょう。

太陽・月・地球の順

日食は、太陽・月・地球の順に一直線に並んだ状態で、地球から太陽を見た時に発生します。

月が地球と太陽の間に入り込み、太陽の光を遮ることで、地球上から見た太陽が一部または全部隠れる現象で、この時の月は新月です。

見え方の種類

  • 皆既日食:太陽が完全に月に覆われ、昼間でも夜のように暗くなる
  • 部分日食:太陽の一部が月に隠れる
  • 金環日食:月が太陽を完全に覆いきれず、太陽の周りがリング状に見える

皆既日食と金環日食の違いは

月は地球の周りを楕円運動によって公転していることによって、地球と月の距離が近づいたり遠ざかったりと変わります。

  • 皆既日食:地球に最も近づいた月は「スーパームーン」と呼ばれ、大きく見え太陽を完全に隠す
  • 金環日食:地球から遠ざかった月は小さく見え太陽を完全に隠すことはできない

月食について

月食は月に関する現象のため、直接肉眼で観察できます

太陽・地球・月の順

月食は、太陽・地球・月の順に一直線に並んだ状態で月を見た時の地球の影として発生します。

この配置の時は満月となり、地球の影が月にかかることで、月の色や形が変化します。

日食も月食も、太陽と地球と月が一直線上に並んだときに発生します。月が太陽と同じ方向にあるとき(つまり新月のとき)に日食が発生し、月が太陽と反対側にあるとき(つまり満月のとき)に月食が発生

見え方の種類

  • 皆既月食:月が地球の影に完全に覆われ赤銅色に見える
  • 部分月食:月の一部が地球の影に隠れる                                  ・月出帯食げつしゅつたいしょく:月食が月の出の前から始まり欠けた状態で見られる                                         ・月入帯食げつにゅうたいしょく:月食の途中で月が欠けた状態になりそのまま沈む
  • 半影月食:地球の影の薄い部分(半影)に月が入った状態のため欠けは見えにくい

月食の場合、月は赤黒く見えることが特徴で、地球の大気を通過した太陽光のうち、青い光が散乱し、赤い光だけが届くためです。

今後の日食・月食はいつ?

日本で観測可能な日食と月食の予定を確認しておきましょう。

国内で観測可能な予定

以下は、国内に限った日程で、国外の世界各地で観測される日程は割愛しております。

また、「暦要項」により公式発表されている日程のみ太字で表記しました。その他の日程は、国立天文台の観測計算予測一覧によるものです。

日食の発生と国内観測予定

  • 2026年8月12日:部分日食。日本全国で観測可能
  • 2030年6月1日:金環日食。日本の一部(北海道ほぼ全域)で

日食は発生しても観測できる地域が限定され、国内でとなると少し期間も空きますので、事前に確認し準備して楽しみましょう。

月食の発生と国内観測予定

  • 2025年3月14日:皆既月食。日本の一部地域で部分月食として観測可能(月出帯食)
  • 2025年9月8日:皆既月食。日本全国で観測可能
  • 2026年3月3日:皆既月食。日本全国で観測可能
  • 2029年1月1日:皆既月食。日本で
  • 2028年7月7日 :部分月食 。 日本で(月入帯食)
  • 2029年1月1日 :皆既月食 。 日本で
  • 2029年12月21日 :皆既月食 。 日本で(月入帯食)
  • 2030年6月16日 : 部分月食。 日本で(月入帯食)

月食は日食よりも観測可能な地域も比較的多い傾向にありますが、日程確認とともに夜に備えた準備をしておきましょう。

観測時間や場所などの詳細を知るには?

日食・月食の観測される予定に関しては、国立天文台の観測に基づき、毎年2月に翌年の内容が発表される暦要項」もしくは冊子版の「暦象年表」に、国民の休日の日程などとともに掲載されています。

また、国内観測予定に該当する日程において、観測開始から終了までの時間と見え方などを観測地点(場所)ごとにくわしく検索できる国立天文台「暦計算室」に各ページがあります。

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どちらが珍しい?日食と月食の頻度の違い

日食と月食について、2025~30年の6年間で日食と月食の発生回数と国内観測回数を比較すると、

  • 日食:14回(うち国内観測可能2回)
  • 月食:10回(うち国内観測可能7回)

また2021~30年間の発生頻度は、日食22回、月食16回とさらに広がります。

月食の方が、日食より頻度は少ないものの、観測がされやすいことがわかります。

発生は月食・観測は日食が珍しい理由

・月食の発生には、月が地球を回る公転軌道が地球の公転軌道に対して約5°傾いているため、その傾きも揃って太陽・ 地球 ・ 月が一直線になる必要があるため、少ない傾向になります。

・日食は、毎年2回程度発生していますが、月の直径は地球の約1/4で太陽を隠す範囲が狭く、地上からは特定の地域でしか見られないため、観測する機会は限られます。

一方で、月食は、月より地球の影の方が広いため、発生すると比較的広い範囲で観測しやすいといえます。

これらの自然現象が教えてくれること

人類は古来より、太陽や月を見上げ暦や時間の単位を作り上げるとともに、さまざまな想いを寄せてきたといえます。かつては占いや宗教との関連もみられましたが、現代においても、この自然現象を眺めることで気づきを得ることも多いのではないでしょうか。

感じ方・考え方は人それぞれ自由です。今回はその一例を示してみました。

・自然の神秘に対する畏敬の念

日食や月食は、太陽や月が一時的に姿を変える不思議な現象であり、その神秘的な美しさに多くの人が心打たれます。

古来より人々はこのような天文現象に神秘性を感じ祈りの対象としたり、人間のコントロールの及ばない宇宙の壮大さ・自然の偉大さに対する畏敬の念や感謝を抱いてきました。

また、私たちがその宇宙や自然の一部であることを思い出し、人間存在全体という単位での繋がりを感じる機会にもなるといえましょう。

・芸術などへのインスピレーション

宇宙の大きなサイクルの一部としての自分を感じることは、詩や絵画、音楽などを通じて深い感動として作品にされてきました。

日食・月食による暗闇と光の対比、時間の流れの中にある一瞬の静寂など、象徴的な意味を含んだ現象もまた、人間の想像力をかき立て、表現の源泉となり芸術や文学などに多くのインスピレーションを与えてきたものです。

・ 内省する時間や新たな始まりの感覚

日食や月食は、私たちを一時的に日常から切り離し、過去の人々とともに連綿と続いてきた悠久の時間の流れを感じさせるひとときを与えてくれます。

その静けさの中で、自分自身を見つめ直したり、大切な人とともに空を見上げたりする時間は、心に残る思い出として刻まれるのではないでしょうか。

また、一瞬の暗闇のあとに再び光が現れる様子は、希望や再生のイメージとも重なり、人生の節目や新たな始まりの象徴として捉えられることもあります。

・天文学や季節・環境への関心

これらの現象は、天文学の重要なテーマの一つとして、長い歴史の中で観測と研究が積み重ねられてきました。こうした天体現象を理解することで、宇宙の構造や動きについて学びを深め、観察を通じて地球と宇宙とのつながりを実感することは、科学への関心を高めるきっかけにもなります。

また天文学の世界に触れることで、空を見上げる楽しさや、日常における自然現象全体の奥深さに気づき、ひいては環境への関心や季節感を大切にして生活することに繋がっていくことでしょう。

まとめ

日食と月食の違いを整理すると、以下のようになります。

日食 月食
発生時の配置 太陽 ← 月 ← 地球 太陽 → 地球 → 月
観測対象・時間帯 月が隠した太陽・昼間 地球の影を映した月・夜間
見られる機会の違い 観測頻度:少 発生頻度:少

日食は太陽をフィルター越しに、月食は夜の月を観測します。

それぞれの見える形や、発生頻度は月食・観測頻度は日食が珍しくなる理由についても、本編でお伝えいたしました。

また直近の国内観測可能な予定は、以下の通りです。

  • 2025年9月8日:皆既月食
  • 2026年3月3日:皆既月食
  • 2026年8月12日:部分日食

今後の日食や月食のスケジュールのチェックと準備をして、奥深い天体をショーを楽しみましょう。

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