2025年十五夜は満月?「中秋の名月」の呼び名とお月見の由来

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「十五夜」のお月見といえば、9月頃にニュースなどで耳にし、お月見団子やススキを供えながら満月を眺めて楽しむ伝統的な行事としてのイメージがあるのではないでしょうか。

この日はかつての暦の8月15日で、特に美しい「中秋の名月」としてお月見がなされてきました。

ところが、実際のところ十五夜の月が常に満月であるとは限らないのです。

※今年2025年10月6日(月)で、満月は翌7日なのです。

それでは、なぜこの特定の日にお月見を行うのでしょうか?また、この風習にはどのような意味が込められているのでしょうか?

十五夜にお月見する由来、満月との関連、中秋の名月と呼ばれる背景などについて調べました。ご覧ください。

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2025年十五夜の日付は?満月と一致する?

2025年の十五夜は10月6日月曜日で、満月はその翌日10月7日です。

かつての暦による8月15日が十五夜であり、例年9月中旬から10月上旬ごろにあたり、「十五夜(じゅうごや)の日付は固定された日ではないため、年によってかなり変動します。

(昨年2024年は9月17日でした)

十五夜が常に満月ではない理由

十五夜といえば満月の象徴とされていますが、必ずしも毎年満月にはなりません。

以前は月の満ち欠けを基にした暦が使用されていましたが、現在は太陽の運行を基にした暦に変わりました。

満月は、新月から15日周期で迎えるとされていたため、以前は「十五夜はおおむね満月」と考えられてきました。

しかし、月の満ち欠けの周期(新月から満月までの期間)は、季節によって13.9日から15.6日と変動があるため、実際には十五夜の日が必ずしも満月と一致しないことがあります

それでもお月見は伝統として「十五夜」に行われます。

2030年までの「十五夜・満月日日程」一覧

以下一覧の通り、2022年23年は同日でしたが、十五夜の1〜2日後が満月になる場合が多いようです。

次回十五夜と満月が同日になるのは、2030年9月13日です。

十五夜 満月日
2022年 9月10日 9月10日
2023年 9月29日 9月29日
2024年 9月17日 9月18日
2025年 10月06日 10月07日
2026年 9月25日 9月27日
2027年 9月15日 9月16日
2028年 10月03日 10月04日
2029年 9月22日 9月23日
2030年 9月12日 9月12日

(国立天文台暦Wiki参考)

十五夜にする「お月見」の意味と由来

 

秋はお月見に適した季節です。特にかつての暦による8月15日の満月を中心に行われ、この日は「十五夜」「中秋の名月」「芋の名月」と多様な名称で呼ばれます。

お月見とはどんな行事?

お月見は広く知られる行事でありながら、実際には何をするのかと聞かれると説明に困ることもありますよね。

「月を眺めながら飲食を楽しむ」といった花見に似た楽しみ方が一般的ですが、お月見は本来「月を愛でる文化」と共に、豊かな秋の収穫に対し神様へ感謝する日でもあります。

伝統的にはお月見団子や芋類、ススキを供え、月の美しさを観賞して過ごします。

十五夜お月見の由来

もともと「十五夜」は満月そのものを指し、新月から15日目に当たる夜の「月齢(げつれい)」として、毎月一度訪れる日の「月の名を表すひとつの呼び名」でもあります。

古来より人々は、満ち欠けにより形の変わる「月」に対し、畏敬の念を抱き先祖とのつながりを感じるとともに、農作業においては月日の目安として、よく眺めては祈りを捧げていたようです。

特にかつての暦による8月15日の十五夜は、例年9月中旬から10月中旬にあたり、一年の中でも気候が安定し、空気が澄んでいて美しい月が見られるため、この日をお月見する十五夜」として祝う行事になりました。

その起源は中国の唐時代にさかのぼり、「観月の宴」として行われたものが、日本には平安時代に伝わりました。平安貴族が月を愛でながら歌を詠む風習にはじまり、やがて庶民へと広まり、秋の収穫を祝う文化として根付いていったのです。

また、この時期は夏の作物の収穫が終わり、稲刈り前の閑散期にあたり、豊作を祈願する祭りを行ったことが、十五夜のお月見の始まりといわれています。

また一部では、特に旬の芋類が満月の形に通じ、五穀豊穣を象徴した収穫祭が開かれたことが起源ともいわれ「芋の名月」と呼ばれるようになったとされています。お月見のお供え物としてお団子のほかにサツマイモやサトイモが感謝と共に飾られます。

京都大覚寺「観月の夕べ」

中秋の名月を愛でる催しは、各地でひろく現代に受け継がれています。

とくに日本三大名月鑑賞地(奈良の猿沢池、滋賀の石山寺)のひとつ京都大覚寺では、満月法会(まんげつほうえ)および大沢池に龍頭舟(りゅうとうせん)・鷁首舟(げきしゅせん)を浮かべて楽しむ「観月の夕べ」が行われることで有名で、多くの観光客でにぎわいます。

※京都では、他にも多くの場所で観月イベントが行われます。

「中秋の名月」とは?

十五夜はまたの名を「中秋(ちゅうしゅう)の名月」と呼び、文字通り「秋の中頃に見える満月」としての意味となります。

8月15日は、秋である8月の中日(真ん中となる日付)であることから「中秋」、その頃に見える満月は特に美しいとされていることから名づけられています。

7月~9月が「秋」とされ、7月は「初秋」8月は「仲秋」9月は「晩秋」とよばれます。

8月全体のことを「仲秋(ちゅうしゅう)」と表すため、仲秋の名月とは呼ばないそうです

中秋節とは同じ日?

中国に起源を持つ「中秋節(ちゅうしゅうせつ)」は、中国圏とくに中国と台湾では春節や端午節と並ぶ重要な伝統的な節句として、休日になります。

中秋節は日本の「中秋の名月」「十五夜」と同じ日で、2025年は10月6日に広く祝われます

どこも欠けることのない満月は、家族円満家団らんの象徴として、中国では「団欒節(だんらんせつ)」とも呼ばれ、家族が集まって月餅分け合うことで幸福を祈ります。

日本の中華街においても、中秋節を祝うイベントが盛んに開催されています。

横浜中華街での祝宴や月餅フェア、神戸南京町での獅子舞や龍舞、長崎中華街では満月に見立てた黄色い提灯が一斉に灯されて、街が彩られてきました。

十五夜をお祝いした後は

十三夜と十五夜の関係

日本ではかつての暦による9月13日を「十三夜(じゅうさんや)」と呼び、この日もまたお月見の伝統があります。新月から13日目の月齢で満月前の少し欠けのある月が見られます。この日付も毎年変わります。

2025年の十三夜は、11月2日日曜日です

十三夜は「後の月(のちのつき)」「豆名月」「栗名月」とも呼ばれ、収穫に感謝しつつ月を愛で楽しむ日です。

十五夜と十三夜を合わせて「二夜の月(ふたよのつき)」と呼び、どちらも見ることで良い縁起を担ぐとされています。そして、どちらか片方だけを見るのは「片見月(かたみつき)」と言われ、避けられてきました。

十五夜お月見した後は、十三夜も忘れずにお月見するとよいようです。

まとめ

月齢15日の満月の中でも、特にかつての暦による8月15日の十五夜は、「中秋の名月」「芋の名月」などとも呼ばれ、お月見の「十五夜」として祝う行事となり、月を愛でるとともに農作物の収穫を感謝してきました。

※今年2025年の十五夜は10月6日(月)、満月は翌7日です。

必ずしも満月とは限りませんが、1~2日ほどずれたとしても、古来の人々と同じく「月」を見て思いを馳せ、感謝する夜を過ごせるというのは、貴重なひと時になるではないでしょうか。

また古の人々のように、近所の公園やお庭の池の水面に映った月を見てみるというのも、楽しいものですよね。

そして十五夜をお月見した後は、十三夜も忘れずに「二夜の月」を愛でるというのも、また一興、秋の夜長に壮大な天体の動きを感じながら、それぞれの月を眺め親しんでみてはいかがでしょう。

※2025年の十三夜は、11月2日(日)です。

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