もっとも寒さが深まる「寒中」は、二十四節気の小寒から大寒最終日となる立春前日まで、「暦の上での冬のしめくくり」とされる時期にあたり、2026年は1月5日〜2月3日 です。
寒の入りからの季節感や寒仕込みや大寒卵など風習とともに、「寒中見舞い」が使える期間とその後の使い分けなど、この時期を味わう過ごし方のヒントについて整理いたしました。
寒中はいつ?

2026年の寒中はいつからいつまで?
寒中は、例年二十四節気の小寒から立春の前日(節分)まで、2026年は 1月5日〜2月3日 です。
- 小寒(寒の入り):2026年1月5日
- 大寒:2026年1月20日
- 節分(立春の前日):2026年2月3日
※ここまでが寒中期間 - 立春:2026年2月4日
※各日程は、実際の太陽の位置(黄経)にもとづいて決まるため、毎年変動があります。
寒中・寒の内の意味と時期:二十四節気の小寒しょうかん~大寒だいかん
「寒中」は、日常では一年でも冷え込みが厳しく感じられる時期を指して使われます。
広辞苑第6版によれば、「寒中」とは
① 冬の寒さの厳しい時期。
② 小寒の初めから大寒の終りまでの間。かんのうち。
言い換えるなら、寒さが本格化してから、春の入口に差しかかるまでの期間です。
ここで一緒に押さえておきたいのが「寒の内(かんのうち)」です。
「寒の内」は、上述の辞書のとおり寒中とほぼ同じ範囲を指す言葉とされ、暮らしの文脈では「寒中(寒の内)」のように並んで登場します。さらに、寒の内は俳句の季語(冬)としても定着していて、言葉自体が冬の張りつめた空気や季節感を運ぶ表現としても用いられます。
二十四節気の小寒・大寒の位置づけと日程
二十四節気の冬の終盤は、立冬→冬至→小寒→大寒→立春の流れで進みます。日程とともに確認していきましょう。赤字の期間が「寒中」にあたります。
| 節気 | 日付(2025〜2026年) | |
| 立冬(りっとう) | 2025年11月7日 | 「秋→冬」へ切り替わる節目 |
| 冬至(げし) | 2025年12月22日 | 太陽の高さが最も低く、日照時間が短い節目 |
| 小寒(しょうかん) | 2026年1月5日 | 寒さが増し、「寒の入り」と呼ばれる節目 |
| 大寒(だいかん) | 2026年1月20日 | 冷え込みが極まる冬のピーク、締めくくりの節目 |
| ※大寒最終日・節分 | 2026年2月3日 | 立春の前日 |
| 立春(りっしゅん) | 2026年2月4日 | 暦の上では春へ切り替わる節目 |
寒の入り:小寒の季節感と七十二候
寒の入りとは
「寒の入り」は、小寒を迎えた日のこと。文字どおり「寒の期間に入る」合図で、暦の上でも気持ちの上でも、冬が一段階深くなるタイミングです。
この時期の季節感と七十二候の三候について
小寒は、毎年1月6日〜19日頃にあたり、この時期は1月7日もしくは15日までの松の内との重なりや、11日の鏡開きや15日の小正月など、お正月の行事が締めくくられる時期にあたります。
また、大学入試共通テストが実施され、新たな年の始まりとして気持ちの引き締まる大事な時期という印象も強いことでしょう。
二十四節気をさらに約5日ごとに分けて自然の小さな変化を目安に立てた「七十二候」からも、この時期の季節感をみていきましょう。
- 第六十七候:芹乃栄(せりすなわちさかう)(例年1/5〜1/9頃)2026年は1月5日~9日
- 春の七草の一つ「せり」が、競り(せり)合うかのように生え育ち始めるころ
- 第六十八候:水泉動(しみずあたたかをふくむ)(例年1/10〜1/14頃)2026年は1月10日~14日
- 凍っていた地中の泉が、静かに動き始めるころ(地上は厳しい寒さでも地中では着実に春に向かい始めている)
- 第六十九候:雉始雊(きじはじめてなく)(例年1/15〜1/19頃)2026年は1月15日~19日
- オスのきじが求愛のため、鳴き始めるころ
寒いさの中にも「芽吹き」や「動き」を表す言葉が並ぶのが、特徴的ですね。
大寒の季節感と七十二候・最終日は節分
大寒の季節感と七十二候の三候
大寒は、毎年1月20日〜2月3日頃にあたり、「大きな寒さ」と書くとおり、冬の冷え込みが仕上がるころですが、七十二候には春の兆しも見出すことができます。
- 第七十候:款冬華(かんとうはなさく/ふきのはなさく)(例年1/20〜1/24頃)2026年は1月20日~24日
- ふきのとう(蕾)が地中から顔を出し始めるころ(春を告げる山菜)
- 第七十一候:水沢腹堅(さわみずこおりつめる/さわみずあつくかたし)(例年1/25〜1/29頃)2026年は1月25日~29日
- 沢の水が厚く凍りつめるころ(分厚い氷が張る厳冬ならではの風景)
- 第七十二候:鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)(例年1/30〜2/3頃)2026年は1月30日~2月3日
- 鶏が卵を産むため小屋に入るころ(鶏は本来冬には産卵せず、春が近づき日照時間が長くなると産んでいたため)
最終日は節分、そして立春へ
大寒の最終日は節分を迎えます。節分は「季節を分ける日」という意味で、本来は立春・立夏・立秋・立冬の前日にあります。
いま私たちがよく知る節分が「2月の節分」なのは、立春の前日として定着しているためで、寒中(寒の内)の終わりも、ここが目安になります。
寒中の風習と行事

寒中見舞いの意味と送り方
寒中見舞いは、いわば寒い時期のごあいさつ状で、近況を伝えたり、相手を気づかう気持ちを届けたりするときに用います。
年賀状の代わりとして使われることも多く、たとえば「年始のごあいさつを出しそびれた」「喪中で年賀状を控えた」「いただいた年賀状への返礼が遅れた」など、事情があるときの区切りとしても便利です。
形式としては、はがき(私製はがき+切手、または官製はがき)で出すのが一般的ですが、相手との距離感によってはメールやメッセージで季節の言葉を添えて近況を伝える、という形でも差し支えない場面があります。
あくまで「冬の便り」ですので、かしこまりすぎず、読み手が受け取りやすい温度感に整えるのがコツです。
松の内が終わったあと立春前までに用いる
目安は
- 松の内が明けたら:寒中見舞い
- 立春を過ぎたら:余寒見舞い
「寒中見舞い」の文言は、立春を越えると季節感とずれやすくなるため、そこからは「余寒見舞い」に切り替えます。
もし投函がギリギリになりそうなら、あらかじめ「余寒見舞い」にしておくと、届く日付によるズレを気にしすぎずに済みます。
松の内の終わりは、1月7日もしくは15日地域で異なる
松の内は地域差があり、一般に
- 関東:1月7日まで
- 関西など:1月15日まで
とされることがあります。ご自身や相手の地域に合わせ、1月7日以降〜15日までは少し慎重に運用すると、より丁寧な印象になるでしょう。
迷いやすいのが「相手の地域が分からない」「会社宛てで松の内の扱いが読みづらい」といったケースですが、この場合は、1月中旬以降に寒中見舞いとして出すと、季節の流れに沿いやすくなります。
また早めに出すなら、文中で「松の内が明けましたので」といった一言を添えると、唐突さもやわらぎますよ。
立春を過ぎたら、余寒見舞いに変わる
余寒見舞いは、立春後の「まだ寒さが残るころ」のごあいさつとして、寒中見舞いと同じように、「近況・相手を気づかうひとこと・季節の言葉」を添えると、読みやすい文章になります。
加えて、「近況報告」にも向いているため、次のような内容を短くまとめると自然です。
- 引っ越し・転職などの連絡(長文にせず、要点だけ)
- いただきものへのお礼(お年賀・贈り物など)
- 今後の予定のひとこと(落ち着いたら伺います、など)
文章の形式としては、以下の順番にすると整いやすくなります。
書き出し:寒中お見舞い申し上げます。/余寒お見舞い申し上げます。
→ 季節のひとこと → 近況(1〜2文)→ 相手へのひとこと → 結び
※年賀状のやり取りがない相手でも、近況のごあいさつとして送れます。
寒仕込みと由来

寒中は、味噌・醤油・日本酒などの仕込みが、話題として取り上げれられやすい季節です。昔は、今ほど温度管理の手段がそろっていなかったため、冬の低い気温は大切な味方でした。
そして、寒の入り(小寒)を迎えるころ、井戸水などを汲んで汲み置きし、料理や仕込みに使う水は「寒の水」と呼ばれてきました。寒の水は寒中に汲んだ水を指し、この水を使うと仕込みがうまくいくと考えられてきました。
その他には、寒の入りから9日目に汲む「寒九(かんく)の水」は、一年で水が澄む日とされ、酒造りの仕込み水に向くという考え方や、地域によっては「大寒の朝に汲んだ水」を大切にする、という言い伝えもあります。
「寒仕込み(寒造り)」は、そうした環境のなかで育ってきた知恵のひとつで、寒さが続く時期は、気温の変化が比較的ゆるやかで、仕込みのリズムを整えやすい面があります。
発酵や熟成は、季節の影響を受けながら進むため、昔の人は「寒の内に始めて、春を待つ」ような感覚で仕込みをしてきたのでしょう。
寒い時期に仕込むと、
- 発酵が急ぎすぎず、ゆるやかに進みやすい
- 香りや味が、角が取れてまとまりやすい
- 仕込み作業の段取りが、季節の流れ(収穫→仕込み)に合いやすい
といった理由から、各地で「寒仕込み(寒造り)」が広く受け継がれてきました。
また寒仕込みとして、地域によっては漬物や塩蔵など、冬に仕込んで春先まで味をなじませる食文化も見られます。
ご家庭でも、たとえば「何か仕込みものを一つだけ決めてみる」「毎年同じ時期に仕込む」といった形で取り入れると、季節の区切りが分かりやすくなるのではないでしょうか。
自家製で味噌を仕込む場合も、寒の内は人気の時期です。材料や作業工程は家庭ごとに異なるので、まずは少量から、暮らしのリズムに合わせて取り入れると続けやすく楽しみになるでしょう。
仕込み前に、保存容器のサイズや置き場所(直射日光を避けられるか、温度変化が少ないか)を先に決めておくと、作業しやすくなり恒例行事のように継続しやすくなりますよ。
寒稽古・寒中水泳の伝統
寒の内に行う「寒稽古」は、武道や芸事の世界で見られる冬の風物詩です。
- きびしい季節にあえて稽古の場をつくり、心身を引き締める(精神を整える)
- 新年の区切りとして、けじめをつけ基本に立ち返る
- 仲間と同じ時間を重ね、一体感や礼節を育てる
といった意味合いが語られます。
寒稽古というと、特別なメニューを想像しがちですが、実際には基本動作や型、発声、素振りなどを丁寧に積み重ねるケースも多いようです。
早朝に集まって稽古を行い、最後に一礼して締める——その「いつもより少し背筋が伸びる時間」を、日常とは異なる寒の内の行事として大切にしているイメージです。
武道だけでなく、書道や邦楽、舞踊などでも「寒げいこ」として行われることがあり、新しい一年のはじまりに手を動かし、姿勢を整える区切りとして受け継がれてきました。
また、寒中水泳や寒中禊(かんちゅうみそぎ)は、地域の神社行事や冬のスポーツの催しとして行われています。
もともとは身を整え、神仏に向き合う前の所作として語られ、冬の節目に「心を改める」「自分を律する」「新年の挑戦」といった象徴的な行事として続いてきました。
観る側にとっても、張りつめた空気や掛け声、冷たい水しぶきなど、冬らしさを強く感じる風景のひとつです。
- 寒中禊(海・川・滝など):神社の年中行事として行われ、参加者が白装束で身を整える形式が多い。例えば、宮城県の小僧不動の滝寒中みそぎなど
- 寒中水泳大会:海辺や河川敷で行われる冬の催しとして、一般参加枠や見学枠が設けられることも。例えば、相模川寒中水泳大会の初泳ぎ、逗子海岸の寒中水泳など
見学するときのポイント
見学する場合は、会場の案内に従い、進行の妨げにならない位置から静かに見守るのが基本です。
撮影の可否や立ち入り範囲が決まっていることもあるため、現地の表示や主催者の案内を確認しましょう。寒中の屋外は短時間でも冷えを感じやすいので、滞在は無理のない範囲で、防寒着や防寒用品・温かい飲み物なども用意しておくとよいでしょう。
縁起物「大寒卵」とは

大寒卵とはどんな卵?
大寒卵(だいかんたまご)は、一般的に 大寒の初日(大寒入りの日/1月20日)に産まれた卵を指します。
ただし、販売の現場では「大寒に採卵した卵」「大寒の期間に産まれた卵」など、企画名として幅を持たせているケースも見られます。
とくに従来の通りにこだわりたいときは、商品説明の「採卵日」や「大寒入り当日産み」といった表記を確認するとよいでしょう。
先述の大寒の内の七十二候「雞始乳(にわとりはじめてとやにつく)」の通り、かつて卵は現在のように通年流通しているものではなく、冬場に産卵数が落ちやすく、卵自体が貴重なものでした。
そうした背景もあり、とくに大寒卵は1年の始まりとして、また冬の節目にいただく縁起物として親しまれてきたのです。そのため、縁起物として通常の卵より価格帯は高めとなります。
新年の区切りに合わせて家族でいただいたり、贈り物として選ばれたりするのは、「年のはじまりを気持ちよく整えたい」という暮らしの感覚と結びついているのかもしれません。
大寒卵は、味や栄養面での数字についてというよりも、「季節の節目を楽しむ、年に一度の風物詩」として取り入れるのが、いちばん自然なスタンスではないでしょうか。
購入先は?予約はいつから?
大寒卵は、年に一度の企画として扱われることが多いため、入手ルートを早めに押さえておくとスムーズです。
- 養鶏場の直売:予約制・数量限定のことも
- 産直市・道の駅:地域の養鶏場が出すケース
- デパート(デパ地下):予約注文・通販が中心
- 各種通販サイト:発送日が「大寒当日」または「大寒の期間中」など商品ごとに異なる
予約開始の時期は一律ではありませんが、目安としては以下の流れで大寒前までで、予約がいっぱいになり次第締切という流れが多い印象です。
- 12月上旬~、もしくは年末〜1月上旬に受付開始などさまざま
- 大寒(1/20)前に締切(早めに締切になることも多い)
気になる養鶏場がある場合は、12月のうちから案内を確認しておくと取りこぼしにくいです。
※ちなみに、Amazonや楽天市場など大手通販や、大手デパート、一部養鶏場では12月中旬から予約開始ページが設置されている場合が多くみられました。「大寒卵 通販」で検索なさってみてくださいね。
スーパー購入での留意点
スーパーに並ぶ卵の日付は、産卵日ではなくパック詰めされた日付であることが一般的です。一部店舗によっては、産卵日の日付での販売もあります。
そのため、スーパーで「大寒卵」として売られる場合もありますが、店舗や地域によって扱いがさまざまですので、注意が必要です。
- パックの表示(名称・企画名)を確認する
- 入荷日や取り扱い期間は店舗で異なるため、産卵日の日付であるかどうかは店頭で確認する
- 「大寒当日産み」と「大寒のころの企画卵」が混同されやすいので、こだわりたい場合は直売・通販が確実
「縁起物としての時期を意識して取り入れる」のであれば、入手しやすい形で十分、無理のない選び方がよいという考え方もありますよね。
いつ食べるのか・食べ方は
大寒卵には、食べ方に決まりはありません。せっかくなら「卵そのものの味を楽しめる食べ方」にすると、季節の行事として印象に残りやすいです。
- 卵かけごはん:シンプルに風味が分かりやすい
- 半熟ゆで卵:黄身の濃さを楽しみたいときに
- だし巻き卵:家族で分けやすい
- 茶碗蒸し:冬らしい一品に
食べる時期に関しても、「大寒の日に食べる」「大寒の期間中にいただく」「立春の前に食べる」など、暮らしに合わせて決められる自由度があります。
改めて卵が食べられるという感謝とともに、消費期限内においしくいただくのがよいでしょう。
寒中の暮らしのヒント

寒さ対策でこの時期を乗り切る
寒中は、体も暮らしも「冷えをためやすい」時期、日々の小さな工夫で過ごしやすさが変わります。
- 首・手首・足首を冷やしにくい服装を意識する(重ね着の順番を工夫)
- 部屋は、暖める場所を絞って生活動線を整える(座る場所・作業場所を決める)
- 起床後と就寝前に、白湯や温かい飲み物を取り入れる
- 外出時は、マフラーや手袋だけでなく、帽子・靴下や足元もあたたかく
- 室内での軽い運動やストレッチで身体を動かす・浴槽にゆっくり浸かる
「全部やる」よりも、「まず1つだけ」取り入れてみませんか。
この時期の食べ物:寒シジミ・寒ブリほか

寒中は“寒”がつく食材が増える季節です。名称としての「寒○○」は、寒さの中で身が締まったり、旬を迎えたりするイメージで使われます。
- 寒シジミ:身が締まり、だしが出やすいとされる
- 寒ブリ:脂がのりやすい季節の代表格
- 寒のり(海苔):摘み取りが本格化しやすいころ
- 寒天:寒い時期の製造と結びつきが深い食材
- 根菜類:大根・にんじん・ごぼうなど、煮物や汁物で活躍
献立に迷ったら、「汁物+根菜+たんぱく源(魚・豆腐・卵など)」の組み合わせにすると、冬らしい食卓になりやすいですよ。
寒中に楽しむアイデア・イベント
寒い時期は、家の中でも外でも「冬ならでは」の楽しみ方ができる、と考えるとよいのではないでしょうか。
室内
- 季節の便りを書く:寒中見舞いをきっかけに、筆まめ時間をつくる
- 寒仕込みを見学・体験し試す:味噌づくり体験や蔵見学を探し、自分でも作ってみる
- 冬の読書テーマを決める:一冊だけ「寒の内に読む本」を決めてみる
- 香りのある飲み物:ほうじ茶、生姜湯、柚子茶などで気分転換
アクティビティ・イベント
寒中は外出を控えがちですが、この時期ならではの「雪と氷の体験」や「雪見温泉」、この時期ならではの「地域や寺社の行事」を目的にすると、季節感がぐっと深まります。
- 朝の散歩を短時間だけ:日中の光がある時間に、無理のない距離で
- 温泉・銭湯:冬の定番。旅の計画にもつなげやすい
- 地域や神社でのどんど焼き・左義長(さぎちょう):鶴岡八幡宮「左義長神事」のお焚き上げなど
- 若草山焼き:奈良公園・若草山で夜行われる花火や松明点火による野焼き
- 神社仏閣の行事:節分会など、立春前後の行事を見に行く
- 雪と氷の体験:かまくらの灯りを楽しむ「湯西川温泉 かまくら祭」、氷の造形やライトアップ「まほら岩手の氷の城/支笏湖・層雲峡・然別湖の氷のイベント」、わかさぎ氷上釣り、蔵王の樹氷鑑賞、流氷観光など
いずれも開催期間や参加の可否などは、年・天候で変わりやすいので、事前に公式案内を確認しておくと予定が立てやすくなります。
寒中は、春に向かう助走期間でもあります。小さな楽しみを一つ入れるだけで、厳しい寒さという冬の印象もやわらぐのではないでしょうか。
まとめ

寒中は、小寒(寒の入り)から大寒を経て節分まで続く約30日にわたる時期を指し、2026年は1月5日〜2月3日 です。冬の季語「寒の内」ともいわれます。
暦の上では冬のしめくくりにあたり、冷え込みが厳しくなる一方で、七十二候には芽吹きや春の兆しを感じさせる言葉も並びます。
だからこそ寒中は、ただ寒さをしのぐ期間ではなく、正月行事もひとつひとつ終えつつ、季節の移ろいを確かめながら暮らしを整える「節目」として意識しやすいのが魅力であり、新たな年明けの気持ちの切り替えとなるのでしょう。
この時期には、松の内明けから立春前までに送る寒中見舞い、寒の水や寒九の水など伝統製法の残る寒仕込み、基本に立ち返り背筋を伸ばす寒稽古、新年の挑戦や風物詩でもある寒中水泳、縁起物として楽しむ大寒卵など、昔から続く風習が今も暮らしの中に息づいています。
イベントや体験として、寺社行事、かまくらや氷のライトアップ、わかさぎ釣り、樹氷、流氷観光などを取り入れると、寒中の季節感がいっそう印象に残ることでしょう。
寒中が過ぎれば立春、暦の上では春へ向かいます。寒の内を上手に味わいながら、身の回りを少し整え、心も少し整えて、春を迎える準備をしてまいりましょう。
