夏至は、1年で最も昼の時間が長く、太陽の高さが最大となる節目の日で、2026年は6月21日(日)です。
日本では梅雨時にあたり、休日でもないため見過ごしがちですが、暦や農業、各地の風習をたどると、雨の季節の向こうに本格的な夏へ向かう気配と、暮らしの知恵が見えてきます。
海外の夏至祭や季節文化にも目を向けながら、夏至の太陽から私たちの日常との関連をみていきましょう。
この記事でわかること
- 夏至は、北半球で昼の時間が一年のうち最も長くなる日
- 2026年の夏至は6月21日、二十四節気では7月6日までが夏至の期間
- 夏至の日は太陽の南中高度が最も高くなり、北回帰線上では太陽が真上に見える
- 日本では梅雨や田植えの時期と重なり、夏至独自の全国的な風習は多くない
- 夏至の食べ物は全国共通ではなく、主に半夏生のころの地域食として伝わっている
- 二見興玉神社の夏至祭や夏越の祓など、日本にも夏至の時期に重なる行事がある
- 北欧のミッドサマーやペルーのインティ・ライミなど、海外には太陽と関わる夏至祭がある
- 古代遺跡からも、太陽の運行が文明にとって大きな意味を持っていたことがうかがえる
夏至を知ることで、暦や農業、世界の季節文化まで、太陽をめぐる繋がりが見えてきます。
夏至はいつ?

2026年は6月21日
夏至とは、天文学的には「太陽黄経が90度に達する日」を指します。
北半球では太陽の高さが最も高くなるため、昼の時間が最も長くなります。
- 2026年の夏至は、6月21日(日)です。
- 夏至点の時刻は、2026年6月21日 17時25分(日本時間)です。
※夏至点とは太陽黄経90度に達した瞬間を指し、その日一日が夏至と呼ばれます。
※日付は実際の太陽の動きに基づくため固定ではなく変動があり、国立天文台が毎年2月に発表する翌年の暦要項(れきようこう)に、国民の祝日などとともに掲載されています。
- 地球から見た太陽の見かけ上の通り道を「黄道」と名づけ、その黄道360度を太陽が1年で1周すると考えられてきました。
- 「太陽黄径」とは、春分の位置を0度として、夏至は90度、秋分は180度、冬至は270度と、地球から太陽の見える位置を示した角度です。
二十四節気の夏至期間
二十四節気としての夏至は、夏至の日のみを指す場合と、次の節気である小暑の前日までの期間を指す場合があります。
- 二十四節気の夏至期間は、2026年6月21日~7月6日(小暑前日)の16日間です。
2026年の場合、夏至は6月21日、小暑は7月7日となります。
この時期の日本は、梅雨のさなかにあたる地域が多く、田植えや畑仕事の区切りとも重なります。つまり夏至は、太陽の動きに基づいた暦・農業・暮らしの節目として、大切にされてきた時期なのです。以降の章で詳しくお伝えしてまいります。
夏至とはどんな日?太陽運行との関係

この章では、夏至を天文学的な視点から見ていきます。
太陽の高さや昼の長さ、北回帰線との関係から、夏至が地球規模の大きな節目であるとわかります。
南中高度が最も高くなる

夏至は、北半球では一年のうちで太陽の南中高度が最も高くなる日です。
南中高度とは、太陽がその日いちばん高い位置に来たときの角度のことで、日本では太陽は南の空を通るため、正午ごろに最も高く見えます。すると、太陽が出ている時間も長くなるため、昼間の時間が一年で最も長くなるというわけです。
夏至を過ぎると、昼間の時間は少しずつ短くなっていくため、太陽の動きとしては、夏至が一年の折り返し点になるという節目なのです。
日本では夏至のころが梅雨時期にあたるため、曇りや雨の日も多く、「太陽の節目」という印象は薄いかもしれません。それでも夏至の日には、一年で最も高い位置を通るため、影が短くなります。
例えば、北緯約35.7度に位置する東京の各節気の南中高度は、夏至:約78度、春分・秋分:約54度、冬至:約31度となるのです(各季節の南中高度の図をご覧ください)。
日本国内三地点の日の出・日の入り時刻
夏至の日の昼の長さは、日本国内でも地域によって異なります。
日本は南北に長く、おおむね北緯24度から46度付近に広がっています。そのため、同じ夏至の日でも、北へ行くほど昼間の時間が長くなります。
以下は、2026年6月21日の目安です。
| 地点 | 緯度の目安 | 日の出 | 日の入り | 昼の長さの目安 |
| 北海道札幌市 | 北緯約43.1度 | 3:55 | 19:18 | 約15時間23分 |
| 東京都 | 北緯約35.7度 | 4:25 | 19:00 | 約14時間35分 |
| 沖縄県石垣島 | 北緯約24.3度 | 5:56 | 19:35 | 約13時間39分 |
札幌と石垣島を比べると、同じ日本の夏至でも昼の長さに1時間40分以上の違いがあります。
「夏至は昼が長い日」と一言で表せますが、どこで迎えるかによって、朝の早さや夕方の明るさの感じ方は変わります。
日本の南北の長さを、太陽の動きから実感できるのも、夏至ならではのおもしろさではないでしょうか。
※掲載地点のほか、国立天文台「こよみの計算」ページより、任意の日付と場所の日の出入り時刻などを調べることができます。よろしければ、お住まいの地域の情報をご覧になってみてください。
太陽は北回帰線上に位置する
夏至の日、太陽は北回帰線上で真上に見える位置にきます。
北回帰線とは、北緯約23.4度を通る地図上の緯線で、太陽が一年の中で真上(90度)に見える最も北の位置を示しており、地球の地軸が傾いていることと深く関係しています。
※回帰線に関する詳細は、回帰線23.4度は何を示す?夏至・冬至・気候・コーヒーとの関連をご参照ください。
日本は北回帰線より北にあるため、太陽が真上に来ることはありません。
地球の円周距離を計測する手がかりに
太陽と地球の関係を考えるうえで、有名な古代ギリシャのエラトステネスの話をご存じですか?
紀元前3世紀ごろ、エラトステネスは、シエネ(現在のエジプト・アスワン付近)の井戸では、夏至の日の正午に井戸の底まで太陽の光が届いてほとんど影ができないと耳にし、アレクサンドリアでは、夏至の正午に棒の影ができることを知りました。
その影の角度と、アレクサンドリアからシエネまでの距離をもとに、地球の円周距離を求めたと伝えられています。
夏至は、古代の人々にとって、太陽との関係から地球の形や距離を計測する手がかりになっていたのですね。
世界各地の太陽との関係

夏至は、世界中で同じように訪れるものの、地域によって景色は大きく異なります。
・高緯度帯は白夜
緯度が高くなるほど昼間の時間が長くなっていき、高緯度の地域では、夏至のころに「白夜びゃくや」が見られます。白夜とは、太陽が沈まない、または沈んでも空が明るいままの状態が続く現象です。
北極圏にあたる北緯約66度33分より北の地域であるノルウェー、スウェーデン、フィンランド、アラスカやカナダの一部では、夏至を挟んだ数週間から数か月の間、夜になっても明るい時間が長く続きます。
そのため、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの北部などでは、長い冬を越えたあとに迎えることができる明るい季節として、夏至が大切にされてきました。
・南半球では冬至
南半球では6月は冬の季節で、冬至を迎えます。
たとえばペルーのクスコで行われるインティ・ライミは、6月24日に開かれる太陽の祭りですが、南半球では冬至に近い時期の行事です。
同じ太陽を見上げていても、北半球と南半球では季節が反対になります。夏至をきっかけに世界へ目を向けると、地球の広さや季節の多様性を感じられるのではないでしょうか。
季節の節目「二至二分」としての夏至
夏至は、春分・秋分・冬至と並ぶ「二至二分」のひとつです。太陽の南中高度(太陽が最も高く昇る角度)や昼夜の長さの変化において、一年の大きな節目となる4つの日を指します。
| 節目 | 時期の目安 | 太陽が真上にくる位置 | 太陽と昼夜の特徴 |
| 春分 | 3月20日ごろ | 赤道 | 昼と夜の長さがほぼ同じ |
| 夏至 | 6月21日ごろ | 北回帰線 | 昼が最も長い |
| 秋分 | 9月23日ごろ | 赤道 | 昼と夜の長さがほぼ同じ |
| 冬至 | 12月22日ごろ | 南回帰線 | 昼が最も短い |
古くから、人々は太陽の動きを手がかりに季節を読み、農作業や祭礼、暮らしの区切りを整えてきました。
夏至はその中でも、北半球で太陽が最も高く見える節目であり、春から伸びてきた光が山場を迎え、そこから少しずつ日が短くなっていく転換点でもあります。
夏至以降はどうなる?日本の体感
夏至を過ぎると、昼の時間は少しずつ短くなっていきます。
ただし、日本では夏至を過ぎた直後から涼しい季節へ向かうわけではありません。むしろ、梅雨明け後に本格的な暑さへ向かう地域が多くなります。
これは、地面や海が温まるまでに時間差があるためで、太陽の高さは夏至を境に少しずつ下がっていきますが、空気や海には熱が残り、7月から8月にかけて暑さの山場を迎えることにつながります。
夏至は、太陽の動きとしては折り返し点ですが、暮らしの感覚としては「これから夏本番へ向かう入口・身体ならしの準備期間」といえるでしょう。
農業との関係:日本では田植えを終える時期の目安

夏至や半夏生の時期は、田植えや畑仕事を終える目安とされ、各地の食べ物や風習にも反映されてきました。
2つの暦に記された季節のしるしは、いずれも自然観察からこれらの植生が農作業の目安として、大切にされてきたものなのです。
二十四節気「夏至」の七十二候
二十四節気の夏至期間(6月21日~7月6日)は、さらに七十二候という短い季節の区分でも表されます。
夏至の時期にあたる七十二候は、次の三つです。
| 七十二候 | 読み方 | 時期の目安 | 意味 |
| 乃東枯 | なつかれくさかるる | 6月21~25日頃 | 夏枯草が枯れていくころ |
| 菖蒲華 | あやめはなさく | 6月26日~7月1日頃 | あやめの花が咲くころ |
| 半夏生 | はんげしょうず | 7月2日~6日頃 | 半夏が生え始めるころ |
「半夏(はんげ)」とは、カラスビシャクという植物のことです。七十二候の半夏生は、この植物が生えるころを表した季節の言葉で、雑節としての半夏生とは異なります。
※こちらの詳細に関しましては、二十四節気の夏「立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑」七十二候の景色と日程の「夏至の章」をご参照ください。
雑節「半夏生(はんげしょう)」

半夏生は、夏至から数えておよそ11日目、太陽黄経は100度にあたる日となる雑節です。
2026年は7月2日、もしくは7月2日~七夕の7月7日までの5日間を指して使われることもあります(時期は二十四節気の夏至期間・七十二候の半夏生と重なっています)。
かつて農村では、このころまでに田植えや畑仕事を終えるのがひとつの目安とされていました。
田植えは、水の管理や人手を要する大きな仕事です。
半夏生以降に田植えを行うと、稲の生育期間が足りず、秋の収穫量が半分になってしまう(半夏半作・半夏半毛)といった戒めの意味も含めて、農作業をひと区切りさせる時期として意識されてきたそうです。
昨年の秋に植えた小麦の収穫を済ませ、田植えを終えたことを祝い、田の神様に感謝するとともに、大雨が降りやすい時期でもあることから、「物忌みの日」として畑仕事を休み、人々が休息をとる期間でもあったとされています。
西日本などを中心に、この頃に降る大雨には「半夏雨(はんげあめ)」という言葉が今も用いられています。
※雑節(ざっせつ)は、日本人の季節感や生活文化に合わせて季節の目印として作られ、二十四節気を補う大きな役割を果たしてきた日本独自の暦で9つあります。
詳細は、雑節とは?9つすべてを2026年の日程とともにご紹介をご参照ください。
日本の夏至の風習

この章では、日本で見られる夏至や半夏生の時期にまつわる風習をご紹介します。
日本では夏至そのものより、梅雨や田植え、半夏生、夏越の祓と結びつきながら季節行事が育まれてきました。
日本は梅雨時・農家は繁忙期
夏至には、全国的に広く行われる風習がほとんどありません。
その理由の一説として、日本では夏至の時期が梅雨と重なり、さらに田植えなどの農作業の繁忙期にあたっていたことが挙げられます。
北欧のように太陽を大きく祝う夏至祭が全国的に広まりにくかったのは、気候や暮らしの流れが関係していたのかもしれません。
曇りや雨の日が多く、農家にとっては作業の区切りをつける大事な時期でもあったため、夏至独自の華やかな行事よりも、半夏生や夏越の祓のような節目が暮らしに根づいていったと考えられます。
とはいえ、日本で夏至がまったく意識されてこなかったわけではありません。三重県伊勢市の二見興玉神社では夏至祭が行われ、各地には半夏生にまつわる食べ物も残っています。
日本の夏至は、太陽を見上げる祝祭というより、雨の季節の中で夏へ向かう準備を整える節目、1年の折り返し地点として受け止めると、暮らしとのつながりが見えてきます。
二見興玉神社の夏至祭
三重県伊勢市の二見興玉神社では、毎年夏至の日に夏至祭が行われます。
二見興玉神社といえば、海に浮かぶ夫婦岩で知られています。夏至のころには、夫婦岩の間から朝日が昇る光景が見られることがあり、太陽の節目を感じられる場所として親しまれてきました。
夏至祭では、日の出前に祭典が行われ、夫婦岩の前の海に入る禊修法も行われます。
2026年6月21日の案内では、前日の鎮魂行法、当日の夏至祭と禊修法について、参加人数や申し込み方法が示されています。二見興玉神社 夏至祭 公式ページ
参加を考える場合は、4月1日より受付開始となるため、服装、参加条件などを含め事前に公式案内で見ておきましょう。
夏越の祓

夏至期間中の行事として、6月30日の夏越の祓(なごしのはらえ)があります。
夏越の祓は、一年の前半を振り返り、後半へ向かう区切りとして行われる神事で、6月下旬の神社では、茅萱(チガヤ)と呼ばれる植物で作られた「茅の輪」をくぐる風習が有名です。
6月30日1日のみ、というよりは数日期間が設けられている場合がほとんどのため、各寺社の公式ページで確認すると、気軽に立ち寄ることができそうです。
また、人の形をした紙の「形代(かたしろ)」にけがれを移して納める神事も行われるところがあります。これらは、残りの半年を穏やかに過ごせるよう願う、季節の節目の行事なのです。
夏至が太陽の運行による節目であるのに対し、夏越の祓は暮らしの節目として受け止められてきました。6月の終わりという時期も重なり、梅雨を越えて夏へ向かう前に、気持ちを整える行事として親しまれています。
夏越の祓に合わせて「水無月(みなづき)」という和菓子を食べる風習もあります。
白いういろうに小豆をのせた三角形のお菓子で、6月の季節感を味わえる食べ物です。取り扱う店舗により個性が見られるため、毎年食べ比べるのもよし、案外簡単に手作りもできますよ。
夏至・主に半夏生に因んだ各地の食べ物

夏至そのものには、冬至のかぼちゃのように全国的に広く連想される食べ物(行事食)はみられません。
そのかわり、夏至から半夏生にかけての時期には、各地域で食べられてきたものがあります。
これらは、田植えを終えた人々をねぎらう意味や、作物の実りを願う気持ちと結びついてきました。
代表的なものを地域ごとに整理すると、次のようになります。
| 食べ物 | 主な地域・場面 | 由来や意味の一例 |
| タコ | 関西地方など | 稲がタコの足のようにしっかり根を張るよう願う |
| 小麦の焼き餅 | 関東地方など | 新小麦を使い、田植え後の区切りに食べる |
| そうめん・うどん | 香川県および全国 | 麦の収穫や半夏生の時期と関わる |
| 冬瓜(とうがん) | 関西地方および全国 | 夏の食材として季節の料理に使われる |
| 鯖(さば) | 福井県大野市周辺など | 半夏生に丸焼きの鯖を食べる風習 |
| いちじく田楽 | 愛知県の一部など | いちじくに田楽味噌を合わせて味わう |
| 水無月(みなづき) | 京都などおよび全国 | 夏越の祓に合わせて食べる和菓子 |
これらの食べ物は、「夏至の日に全国で食べるもの」というより、「夏至から半夏生にかけての季節の食べ物」と捉えるとわかりやすいでしょう。
地域ごとに食べ物が異なるのは、日本の気候や農作業の流れが土地によって少しずつ違うためです。身近な地域にどのような風習があるのか調べてみると、季節の見え方も変わってくるのではないでしょうか。
海外の夏至祭

この章では、世界の夏至祭や太陽にまつわる遺跡を紹介します。
夏至は日本では静かな節目として受け止められがちですが、海外では大きな祝祭や観光イベントとして親しまれている地域もあります。
北欧の夏至祭(ミッドサマー)とは
北欧では、夏至のころにミッドサマーと呼ばれる夏至祭が行われます。
冬が長く、日照時間の短い地域では、夏の光はとても大切なものです。
夏至のころには昼の時間が長くなり、白夜に近い明るさを楽しめる場所もあります。そのため北欧では、夏の訪れを祝い感謝する行事として夏至祭が大切にされてきました。
例えば、
- スウェーデン
草花で飾ったメイポールを立て、その周りで踊ったり、家族や友人と食事を楽しんだり。ニシンや新じゃが、いちごを使った料理なども、夏至祭らしい食卓として知られています。 - フィンランド
湖畔や森の近くで過ごし、夏の光の輝きを楽しむ文化が育まれてきました。また、大きな焚き火(コッコ)を囲む風習もあります。
自然の中で長い昼を味わう姿は、日本の夏至とはまた違った季節の受け止め方といえるでしょう。
南米ペルーのインティ・ライミ(太陽の祭り)
ペルーのクスコでは、6月24日にインティ・ライミが行われます。
これは、インカ帝国の伝統に由来する太陽の祭りで、「インティ」は太陽を意味し、太陽への感謝や祈りを表す大きな祭典として知られる南米三大祭りの一つです。
ここで興味深いのは、ペルーが南半球にあることです。北半球では6月が夏至の季節ですが、南半球では冬至の季節にあたります。つまりインティ・ライミは、北半球の夏至祭とは反対に、冬至に近い太陽の祭りで、これから昼が長くなっていくです。
同じ6月でも、北欧では夏の光を祝う時期、ペルーでは冬の節目として太陽を迎える時期になる・・・太陽の祭りを比べると、地球上の季節の違いがぐっと身近に感じられませんか?
ストーンヘンジ・ピラミッド・マチュピチュ遺跡と太陽

夏至と太陽の関係を語るうえで、古代遺跡も欠かせません。世界各地には、太陽の動きや方角と関わりがあるとされる遺跡が残されています。
- ストーンヘンジ
イギリス・ソールズベリー近郊にある世界遺産ストーンヘンジは、夏至の日の出と深い関わりを持つ遺跡として知られています。夏至の朝、太陽はヒールストーンの方向から昇り、石の中心へ光が差し込むと説明されています。
この光景を見るために、現在も夏至の時期には多くの人がストーンヘンジを訪れ、ツアーが組まれるほどで、古代の人々が太陽の動きをどのように見つめていたのか、想像を広げたくなる場所です。 - ピラミッド
エジプト・ギザのピラミッドやスフィンクス、メキシコのテオティワカンにある太陽のピラミッドなども、太陽や方位との関係が語られる遺跡です。
ピラミッドには宗教的・王権的な意味、天体や方角との関係など、さまざまな解釈があります。すべてを太陽だけで説明することはできませんが、古代の人々が空の動きや方位を重視していたことを感じさせます。 - マチュピチュ遺跡
ペルーにあるマチュピチュ遺跡は、太陽との関係が深い場所として知られるインカ帝国の遺跡で、アンデス山中に築かれた都市遺跡です。
インカの人々は太陽神インティを大切にしていたとされ、遺跡内には王家の墓や太陽暦に関わる建物ともいわれる「太陽の神殿」、太陽の位置や影の動きを読むための場所とされる「インティワタナ」などの石造物が残され、今も謎の多い場所です。
インカの人々にとって、太陽は信仰だけでなく、農業や暦を支える大切な存在でもあったことを考えると、すべてを夏至だけで説明することはできませんが、文明にとって太陽の運行が大きな意味を持っていたことは、多くの遺跡からうかがえます。
夏至を知ることは、暦だけでなく、世界の歴史や建築、文化や信仰のあり方を知る入口にもなるのですね。
日本国内で北欧ミッドサマー体験イベント
近年は、日本国内でも北欧のミッドサマーをテーマにしたイベントが開かれています。
本場の夏至祭にすぐ出かけるのは難しくても、国内イベントなら北欧の文化や食、音楽、雑貨などに触れやすくなります。旅行やおでかけのきっかけとして、季節イベントを探してみるのもよいでしょう。
埼玉県飯能市「メッツァビレッジ」の夏至祭イベント
埼玉県飯能市のメッツァビレッジでは、北欧の夏至祭をテーマにした「メッツァの夏至祭2026」が行われます。期間は2026年5月23日(土)~6月21日(日)、入場無料です。
※詳細は、公式ページをご確認ください。
メッツァは、フィンランド語で「森」を意味する言葉で、こちらは、北欧のライフスタイルに触れられる「メッツァビレッジ」と、ムーミンの物語を主題とした「ムーミンバレーパーク」の二つのゾーンで構成されています。
会場では、北欧各国の国旗カラーで彩られた花冠ロード、フィンランドのメイポールを思わせる夏至柱、ダンスパフォーマンス、かがり火、北欧マーケットなどが予定されています。
生花を使った花冠づくりや、ザリガニ料理などの限定フードも紹介されており、北欧の夏至祭の雰囲気を国内で味わえるイベントで、森と湖に囲まれた場所で北欧文化に触れられるため、季節感のある日帰り旅にも向いています。
東京都吉祥寺「吉祥寺ミッドサマー in コピス吉祥寺」
東京都武蔵野市の商業施設コピス吉祥寺では、2026年6月20・21日に「吉祥寺ミッドサマー in コピス吉祥寺」が予定されています。
会場は、コピス吉祥寺A館3階のGREENING広場、開催時間は11時~17時までと案内されています。
イベントでは、北欧夏至祭の象徴であるメイポールやダンス、北欧文化に触れられる企画が予定されています。都市部で気軽にミッドサマーの雰囲気を楽しめる点が魅力です。
こうした国内イベントをきっかけに、夏至を「ただの暦の日」ではなく、世界の季節文化に触れる日として楽しんでみるのもよいのではないでしょうか。
まとめ

夏至は、北半球で一年のうち昼の時間が最も長くなる日です。2026年は6月21日にあたり、二十四節気の夏至期間としては小暑の前日である7月6日までを指します。
日本では梅雨時期と重なるため、太陽の節目としては意識しにくいかもしれませんが、太陽の昇る高さや農業、各地の風習、海外の祭りを重ねて見ると、夏至は暦と暮らし、世界の季節文化をつなぐ大切な節目だとわかります。
この記事では、夏至について次のような内容を見てきました。
- 夏至は、北半球で昼の時間が一年のうち最も長くなる日
- 2026年の夏至は6月21日、二十四節気では7月6日までが夏至の期間
- 夏至の日は太陽の南中高度が最も高くなり、北回帰線上では太陽が真上に見える
- 日本では梅雨や田植えの時期と重なり、夏至独自の全国的な風習は多くない
- 夏至の食べ物は全国共通ではなく、主に半夏生のころの地域食として伝わっている
- 二見興玉神社の夏至祭や夏越の祓など、日本にも夏至の時期に重なる行事がある
- 北欧のミッドサマーやペルーのインティ・ライミなど、海外には太陽と関わる夏至祭がある
- 古代遺跡からも、太陽の運行が文明にとって大きな意味を持っていたことがうかがえる
天文学的には、夏至は太陽の南中高度が最も高くなり、昼の長さが最も長い山場を迎える日で、夏至を過ぎると昼間の時間は少しずつ短くなっていきます。梅雨明け後に夏らしさが増していくため意外に感じられますが、暦の上では残り半年の頃として、まさしく一年の折り返し点といえるでしょう。
また、夏至から半夏生にかけては、田植えを終える時期の目安ともされてきました。夏至そのものには全国共通の行事食は少ないものの、タコ、小麦の焼き餅、そうめん、サバ、水無月など、地域ごとの食べ物には、農作業の区切りや自然への感謝が込められています。
海外へ目を向けると、北欧のミッドサマー、ペルーのインティ・ライミ、ストーンヘンジやマチュピチュ遺跡など、太陽をめぐる文化は世界各地に広がっています。同じ太陽を見上げていても、地域や緯度によって季節の感じ方は大きく異なることがわかると、視野も広がってくるのではないでしょうか。
夏至は、日本では祝日ではなく、何気なく過ぎてしまいやすい日です。それでも、昼の長さや空の明るさ、旬の食べ物、雨の季節の向こうにある夏の気配に目を向けると、日常の景色が少し豊かに見えてきます。
梅雨を越え、本格的な夏へ向かう前のこの時期。ここまでの半年を振り返りつつ自然の恵みに感謝しながら、自分をいたわる時間を少しでも持って、季節の移ろいを味わって過ごしたいですね。
