1歳の誕生祝い「一升餅」は何をする?由来や地域差・代替食材とともに

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祝い事
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さまざまなことを乗り越え、ようやく迎える1歳の誕生日には、よろこびと共に特別な思いがあることでしょう。

古来より、この初めての誕生祝いには「一升餅(いっしょうもち)」という風習が広く行われてきました。

一方で、地域によっては行われていない場合や、内容が異なる場合などさまざまで、また近年は餅に代わる食材が用いられることも増えてきたそうです。

今回は、一升餅とは何か、由来や一般的なお祝い方法のほか、地域による違い、代替食材などについて調べました。ご覧ください。

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「一升餅」の風習とは

1歳誕生日祝い「一升餅」の由来に込められた願い

「一升餅(いっしょうもち)」は、

一升(一生)分の約1.8kgの餅を風呂敷などに包んで、赤ちゃんに背負わせるマネをして1歳の誕生日を祝う、日本の伝統的な風習です。

地域によって「背負い餅」「誕生餅」「一生餅」などとも呼ばれています。

丸い一升餅には、

一生食べ物に困らないよう

一生円満に過ごせるよう

という願いが込められています。

かつて「数え年」という年齢の数え方を用いていた頃は、お正月に全ての人が一斉に年を重ねるため、特定の誕生日を祝う文化はありませんでした。

また古くから餅は縁起物とされており、「お正月に歳神様の宿った餅を食べることで年を重ねる」という考え方がありました。

現代のように医療が発達していなかった時代には、赤ちゃんが1歳の誕生日を迎えるのは容易なことではなかったため、1歳の誕生日は特によろこばしい重要な節目として、餅でお祝いする風習が生まれたといわれています。

一般的なお祝い方法

事前に確認して準備おくとよいでしょう。

必要なもの

一升餅の儀式に必要な基本的なアイテムは、一升餅と、風呂敷あるいはリュックのみです。

一升餅は手作り、ベビー用品店や餅・菓子店、オンラインショップなどから購入可能です。

風呂敷に包んで背負うのが伝統的でしたが、扱いが難しい場合もあり、赤ちゃんを締めつける恐れもないとはいえません。

近年では、今後のお出かけにも使用できることから「リュック」を選ぶ方が増えています。

また、記念撮影を行う場合は、晴れ着を用意するのも良いでしょう。

実施方法

誕生日当日以外にも、スケジュールの都合や縁起を担ぐ日に行っても問題なく、日付に決まりはありません。

儀式自体は「赤ちゃんに一升餅を背負わせるマネごと」が中心です。

・ 風呂敷の場合は、一升餅を包んだあと、残った部分を紐にして斜めに背中から回し前で結ぶ

・リュックの場合は、一升餅を入れて背負わせる

背負った後、赤ちゃんが立ったり転んだりすることはどちらも縁起が良いとされており、無理に歩かせる必要はありません。

【それぞれの解釈】

立って歩く:自立する・転ぶ:厄払い・座り込む:家族と長くともにいる、家を守る、家を継ぐ

留意点

大人の常時見守り

赤ちゃんにとって約1.8kgの一升餅は重い上、急にバランスを崩す恐れがあります。

常に大人が手で支えられる距離にいて、風呂敷で締め付けられないよう、目を離すことなく注意を払いましょう。

・餅を口に入れさせない

一升餅は縁起を担ぐためのものですので、口にしないよう周囲が留意しましょう。

地域による風習の違い

代表的なものを2つご紹介しますが、さらに各地には多様な風習があります。

また、今回は取り上げておりませんが、一升餅以外のお祝いをする地域もあります。

地元の伝統に沿った方法でお祝いを行いたい場合は、祖父母や地域の年配者に相談しながら準備すると良いでしょう。

転ばせ餅の風習

東関東、特に埼玉県では「転ばせ餅」と呼ばれる独自のお祝い方法が見られます。

これは、一升餅を背負わせた後、赤ちゃんをわざと転ばせることで厄を払い、家に長く留まることや家業を継ぐことを願う儀式です。

地域によっては、小さな餅をぶつけて転ばせることもありますが、その場合も十分に配慮しながら行われます。

餅踏みの風習

主に九州地方では「餅踏み」は一般的で、一升餅を大地に見立てて、赤ちゃんが素足やわらじを履いて餅の上に立つことで、一生しっかりと地に足がついた生活ができるよう願います。

地域によっては、踏みながら特別な祝いの歌を歌うこともあります。

その他

・島根県では、大きな誕生餅を父親の帯で背負う。

・長崎県の壱岐では、12個の誕生餅を一升枡に入れて台所の神様にお供えした後、踏ませる。

・長野県では、身体の各部位を象徴する9個の小さな餅を用いて祝う。

・一升餅の上に座らせる地域。

などなど

一升餅に代わるお祝い食材5つ

伝統的な一升餅は見栄えも良く記念になりますが、大きな餅を切り分けたり少人数の家族で食べきるというのも大変なものです。

また「赤ちゃんも一緒に食べられる食材でお祝いを」という理由から、最近は一升餅にこだわらず、他の食材を使う家庭も増えています。

一升餅の代わりとして人気のある食べ物を5つご紹介します。

小分けの餅

従来の大きな一升餅の代わりに、小さく分けた餅を合計で一升(約1.8kg)分用意する方法が、人気を集めています。

こちらなら、調理がしやすく、親戚や近隣の方々への配布も手軽に行えます。

お米

餅以外で最も人気があるのはお米です。

毎日の食卓に上る主食であり、消費も容易ですし、お粥にすることで離乳食中の赤ちゃんも一緒に食べられます。

さらに小分けパッケージを選べば、おすそ分けも簡単です。

パン

「一升パン」は家族全員で共に楽しむことができる、人気の高い代替品です。原材料をよく確認し、一緒に食べられるものを選びましょう

パンをお粥状にしたり、スティック状にカットして赤ちゃんがつかみ食べの練習をするのにも役立ちます。

また、食べる際は小さくちぎり、しっかり嚥下するまで見守ることも忘れずに。

大福

伝統的に縁起が良いとされる大福は、お祝いに最適です。

また配りやすく、調理不要で食べられる点も、大変便利です。

バームクーヘン

バームクーヘンの年輪が長寿と繁栄を象徴するため、縁起が良いとされています。

また、持ち運びやすく保存が効くため、記念日のお祝いとして適しています。

 

これらの代替品を利用すれば、出身地の風習に関わらず、どのご家庭においても1歳の誕生日をステキにお祝いできるのではないでしょうか。

まとめ

「一升餅」は、一升(一生)分約1.8kgの餅を、赤ちゃんに背負わせて1歳の誕生を祝う、日本の伝統的な風習で、「背負い餅」「誕生餅」「一生餅」などとも呼ばれています。

かつての、歳神様の宿った縁起物の餅を食べることで年を重ねるという考え方とともに、一升の丸い餅に、「一生食べ物に困らないように、一生円満に過ごせるように」との願いを込めて、医療の発達していなかった時代から、特によろこばしい重要な節目として、広くお祝いされてきました。

「赤ちゃんに一升餅を背負わせる」ことがメインであるため、歩かなくても縁起が良いとされています。事前に儀式の準備と実施方法、注意点を理解し、和やかにお祝いできることが何よりです。

各地には「転ばせ餅」や「餅踏み」を始めとした多様な風習や、一升餅以外の方法でお祝いする地域があるため、地元の伝統に沿った方法でお祝いする際は、年配者などに相談しておくとよいでしょう。

近年は、一升餅にこだわらず、代わりに赤ちゃんも一緒に食べられるパンや米のほか、配りやすい小分け餅、大福、バウムクーヘンによるお祝いも人気です。

一升餅も、代替食材を用いる場合も、お子さんの祝い事がご家族皆さまのうれしい記念に残る日となりますように。

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